7.「緑色」について
こんにちは。
突然ですが、皆さんの好きな色は何色ですか?
筆者は、もう一部の方はお察しかもしれませんが「緑色」が好きです。
緑色、いいですよね。
見ていてなんだか癒されますし、主役らしさはないものの
脇役として他の色の魅力を引き立てるアクセントになるような気がします。
さて、筆者が緑色を見て「癒される」というイメージを抱いたように、
色というものにはそれぞれ、見た人に与える印象やイメージがあります。
皆さんもご存知かと思われますが、デザインにおいて
色のイメージや印象というのは大変重要な要素の一つです。
(2.「4月について」でも似たようなことをお話ししましたね)
例えば、料理を美味しそうに見せたい広告を作る際、
青色をメインに使用してしまうと、あまり美味しそうに見えませんよね。
(もちろん、食べ物の種類や味、青色の使い方にもよりますが)
このように色には、それぞれ用途に合った使い方、というのが大まかにあるのです。
ということで今回は
特定の色の与える印象やイメージ、そしてその用途を書いて行こうと思います。
今回ご紹介する色はこちら
「緑色」です。
セオリー的に赤色から始めた方がいいかとも考えたのですが、
せっかくなので自分の好きな色から始めることにしました。
一口に緑色といっても、黄緑色や鶯色など、様々な緑色がありますが、
今回は上の画像のようなスタンダードな緑色について書いて行きます。
(何をもってスタンダードとするのかは謎ですが)
また、色のイメージというのは国によって違ったりするのですが、
このブログでのイメージは日本におけるものが大半である、
ということをあらかじめご承知ください。
「緑色」の印象やイメージ
緑色と聞いて、まず思い浮かぶのはやはり「自然の色」ですよね。
木々の葉の色は大体緑色ですし、植物を描く際に緑色を使わない、
というのはなかなかないのではないでしょうか。
また、自然の色から転じて
「植物」「生命」「安らぎ」「癒し」「環境」「エコ」
といったような、自然や人に優しげな印象を与えます。
さらに自然の生命力から「再生」「健康」「回復」なども挙げられます。
自然というありふれた存在のイメージが強いせいか、
「平凡」「脇役的」なんて印象を与えてしまうこともあります。
さらに、新緑などの言葉があるように、
緑色は「新鮮」「若い」「未熟」なんて印象を受けることもありますね。
また、緑色は基本的に、暖色でも寒色でもない中間色とされることが多いです。
そこから、「バランス」「中立」「保守的」などの印象を与えることもあります。
さらに、「平穏」「平和」「安全」なども緑色のイメージとして挙げられるでしょう。
青信号が緑色なのも、もしかしたらそういったイメージからきているのかもしれません。
また、緑色には「苦い」というイメージもあるようです。
大体はピーマンなどの野菜の苦味からくるものかと思われます。
青汁とかも緑色ですしね。
季節としては「初夏」や「クリスマス」などが当てはまります。
初夏は新緑の季節、若々しさが緑色にマッチしているように思います。
クリスマスは、ツリーやリースなどのアイテムから緑色が連想されますね。
赤色や白とセットで使用されることが多いです。
他には、「虫」「アウトドア」「お茶」「公園」といったように、
やはり外や自然に関するワードが多いように感じます。
また余談ですが、英語圏の国では
緑色は「嫉妬」というイメージがあるのだそうです。
英語には「green eye(グリーンアイ)」という言葉があり、
直訳すると緑の目なのですが、この言葉には「嫉妬」という意味もあるのだとか。
シェイクスピアの「オセロ」の日本語訳にも
「お気をつけ下さい、将軍、嫉妬というものに。
それは緑色の目をした怪物で、ひとの心をなぶりものにして、餌食にするのです。」
なんていう一節があるほどです。
何故緑色なのでしょうね?未熟というイメージから転じたのでしょうか。
さて、大体の緑色のイメージはこのくらいでしょうか。
次は、そのイメージを踏まえて、デザインにおける緑色の用途について書いて行きます。
デザインにおける緑色の用途
まず、緑色は自然に関するイメージが強いため
そのまんまですが、自然に関するデザインに使用できると思います。
例を挙げるなら、キャンプ場の広告や 植物やお茶などを扱うお店のサイトなどでしょうか。
また、安全や健康などのイメージから
医療系や、無添加の食べ物など、安全性を強調したいものに使用できますね。
工事現場で使われているヘルメットの緑色の十字マークも、
安全や衛生の象徴として描かれているらしく、
こういったイメージのわかりやすい例といえるでしょう。
他には環境やエコのイメージから
環境問題に関するポスターや、エコバックなどのデザインに多く取り入れられていますね。
食べ物に関するデザインであれば他にも、
以前このブログに書いたような「コーヒーなどの苦味のあるもの」や「お茶」などの
パッケージデザインないしはロゴデザインに使用できるのではないでしょうか。
とはいえコーヒーには茶色や黒といったイメージの方が強いため、
アクセント程度に緑色を使うのがいいかも知れません。
季節に関するデザインであれば
初夏頃やクリスマス頃の雑誌の表紙や、学校の広報誌などに利用できますね。
特にクリスマスは、赤と白のみではお正月のカラーリングになってしまうところを、
緑色を入れるだけで一気にクリスマスらしくなるような気がします。
また、キャラクターのデザインとして
平凡であったり、未熟であったり、平和主義なキャラクターに
緑色を取り入れてみるというのもいいかも知れません。
もしくは、嫉妬深いキャラクターの瞳を緑色にする、なんていうのも面白いですね。
ということで今回は、
緑色のイメージとその用途について書いてみましたが、いかがでしたか?
1つの色だけでこれだけのイメージや用途があるというのは面白いですね。
デザイナーを目指すにあたって、色というのは切っても切り離せない存在なので、
これからも少しずつ、色に対する理解を深めていけたらと思います。
また、一色だけでなく、色と色同士の組み合わせ、というのも
きちんと勉強して行きたいところです。
それでは、今回はこの辺りで失礼します。
閲覧ありがとうございました。
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